2011年6月2日木曜日

ETV特集 暗黒のかなたの光明~文明学者・梅棹忠夫がみた未来~

2011年6月5日(日)22:30~23:30 Eテレ
■ ETV特集 
テーマ:梅棹忠夫

あらゆる分野の事例をドキュメントタッチでお送りしていくNHK番組「ETV特集」 2011年6月5日は、比較文明学者・梅棹忠夫にスポットを当てた「暗黒のかなたの光明~文明学者 梅棹忠夫がみた未来~」が放送。 梅棹忠夫と交流があった荒俣宏さんとともに、梅棹忠夫の幻の書「人類の未来」の資料を元にして、東日本大震災で大きく揺らいだ文明の行く末を考えていきます。

2010年7月3日に老衰により死去した梅棹忠夫(うめさおただお)。 生前は生態学者・民族学者として活躍した人物で、日本における文化人類学のパイオニアとして確固たる地位を築いていきました。 モンゴルの遊牧民と家畜群の研究を基盤にして斬新な文明論を展開した「文明の生態史観」や、情報産業を文明史に位置づけることになる「情報産業論」、フィールドワークや京大人文研での経験から著してベストセラーとなった「知的生産の技術」など生涯にわたって240冊の著作を残しています。 ユニークな視点によって先見性に溢れた持論を展開し、梅棹文明学とも称される文明論は、多くの研究者たちに影響を与えてきたのは確かなところ。 作家の司馬遼太郎とは、モンゴル研究のつながりで長年の友人でもありました。 なお、日本語のローマ字化推進論者としても知られており、晩年の漢字廃止にかかわる論説には、自身の失明体験(1986年に失明)も影響していたといわれています。